夫の手料理?

今週は夫が夕食を作っている。別に私が病気なわけではない。先週、ほぼ毎日といっていいほど夫が夕食を残したので、私は腹を立てて「来週は自分で作ってよ!私はあなたが作った夕食を毎回半分残してやるから!」と宣言したのだ。

私たち日本人は食事の前に「いただきます」と言う。これは同じ食前の言葉でも、フランス語の「ボナペティ」やドイツ語の「グーテン・アペティート」とは意 味が違う。こちらは「おいしい食事を楽しんでね」みたいな感じで、相手にかける言葉だ。でも、「いただきます」はどちらかというと自分自身の感謝や敬意を 表す言葉だろう。

今日たまたま会社で同じフロアにいる人たちと一緒にランチを取った。そのとき、日本語で「グーテン・アペティート」はなんて言うの?という話になった。そ れで、「いただきますって言うけど、これはいろんなところにある命をいただくっていう意味なんだよ」と説明をしたのだけれど、偶然、昨日の夕食時、私は夫 にもその話をしていた。人が作ったものを(連続して)残すなんて失礼だし、天から恵まれた、そして農家の人たちが一生懸命作ったものを残して捨てることは あまり好きじゃない、と。そしたら夫は「お前だって、よく肉を残すじゃないか」と反論。確かに私は血の滴るステーキはあまり好きじゃないし、どちらにし たって肉食獣の夫が私の分も食べたいのはわかっているから、いつも最後に残して夫にあげるのだ。残して捨てるわけじゃない。

というわけで、いま夫は買い物も自分でして夕食も自分で作っている。…と書いてあげたいけれど、実はあれこれメモした買い物リストを渡しても期待通りに 買ってくるとは限らないので、私も買い物に行く。夕方、仕事が終わってから彼が買い物に行くのもたいへんだし、結局、買い物は全部私がすることになった。 メニューはといえば、月曜日は冷凍ピザ(久しぶりなので許してあげた)とサラダ(は私が作った)。昨日はシュペッツリ(小麦粉で練ったパスタ)と野菜のグ ラタン(私もほとんどキッチンにいて助言+サラダ担当)、今日は「昨日みたいな面倒な料理はイヤだ」とのことで、茹でるだけのラビオリ(ソースとサラダは 私)。ほとんど「彼が作っている」とはいえないけど、まあ、たまにはこんなのもいっか。

私は普段、毎週1回は和食か中華を作る。でも、夫に任せていたら今週はぜったいに無理。明日は私がギョーザと天津飯を作ろう。そう思ってさっきニラを仕入 れてきた。「また料理の味をしめたぞ」という彼の言葉はあまり信用できないけれど、これからもちょくちょくこんな週を設けようかな。

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