そろそろ「今」

カモメのような白い鳥の群れがときどき近所に現れる

この数日間は、青空で気温も10度くらいあったのに、強風のため体感温度が低く、寒かった。真冬と変わらず、毛糸の帽子に毛糸のマフラーでちょうどいい感じだ。今日はようやくその風も止み、ふらふらと外に出たくなるような好天気。商業翻訳の仕事も一段落し、10年ぶりに出版させていただくことになった翻訳書の翻訳作業以外は、今のところ何もない。あ、4月半ばの通訳のお勉強があったか。まあ、まだ少し時間があるから、焦ることもない。

通訳の仕事はどちらかというと副業的なので、受注した瞬間は何となく焦る。専門分野がないので事前の準備が何より大切で、これをやっているうちにだんだん気持ちが落ち着いてくる。やるだけのことをやったら、あとは現場で誠意を尽くして通訳するしかない、と胆が据わるのだろう。

会社勤めを辞めて6年目。体調も良くなり、精神的にもやっとゆとりが少しずつ戻ってきたような気がする。読みたいと思う本が増えてきたし、何か新しいことを始めたいと思うようになった。食指が動くのは手話とフランス語だけれど、手話は週一のコースではもの足りないし、フランス語は初心者用コースを探すのが難しい。ここドイツ語圏では、みんな義務教育でフランス語を勉強するから。それに、私は結局日がな一日文字を追って暮らしているので、何かもっと別のことをした方がいいのではないかとも思う。太極拳をまた初めてみようか。絵を描くのも昔は好きだったけれど、モノが増えることはあまりしたくないという気持ちもある。音楽ではピアノの音色が好きでいつか習いたいと思っているけれど、今興味があるのはライアー。でもこれも、近くにレンタルしてくれるところや教えてくれる人がいない。こんなふうに考えている間に、また1年が過ぎてしまいそうだ。

そんな時間の流れの速さを感じるのが、掃除中。このアパートを購入したのは2012年だった。当時は何もかも新しいから、掃除するにも気を使った。今ではその度合いはかなり減っているのだろうけれど、あの時からずっと続いている時間の中で、やっぱり変わりなく掃除をしているつもりだ。うまく表現できないけれど、その気を使いながら掃除を始めた瞬間が、今からもう7年近くも前のことだと思うと、時間の流れの速さに驚愕するのだ。フランス語ももう10年も前から「いつかやりたい」と思っていた。ピアノも「いつか」。でも、もう「いつか」ではなく「今」と思わなければいけない時期なのかも。

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