初夏から雨が多かった。本格的な夏が始まっても晴天は1週間と続かず、雨の日と晴れの日が縞模様になって訪れる。植物にはいいのかもしれないけれど、夏の到来を待ち望んでいた私たちにはちょっと物足りない。とはいえ、去年のような水不足も困る。そこそこに夏を楽しんでいるから、これで良しとしなくちゃいけないかな。
先週末はライン川に沿って、丘を上り下りして1時間半ほど歩いた。お昼前に家を出たときは15度もなかったのに、あっという間に暑くなり、川沿いの原っぱに水着姿で寝そべる人たちを横目に、汗を拭き吹き歩く。それでも、森の中のハイキング道は涼しくて気持ちがいい。辺りを包む緑もフレッシュで、深呼吸すると肺の奥深くまで緑色になりそうだ。この辺りにはブドウ畑も広がっている。これも見た目は美しいけれど、今年のブドウのデキは今一つだそう。
小さな船着き場に着いた。何年か前にもここから船に乗ったなぁ。先客が木陰で休んでいる。連れの男性がカンカーンと鐘を鳴らした。すると、対岸のレストランの下に停まっていた船がこちらに向かって進み出した。乗客も何人かいる。のどかな渡し船。ライン川の流れに乗って遊泳する人やゴムボートで流れていく人たちが見える。気持ちよさそうだけど、ちゃんと着岸できなかったらどうなるんだろう……。そういえば、チューリヒ市を流れるリマト川でも水の事故が時々ある。たいていは、川の怖さを知らない移民や難民申請者だ。
おとといの土曜日は25回目のストリートパレード。テクノのお祭りだ。欧州を襲うテロや無差別殺人事件の波はスイスにも押し寄せつつあるよう。毎年、周辺各国からも若者がやってくるこの祭典、今年は初めて銃を下げた無数の警官が警備に当たっていた。この日も縞々の晴天日に当たり、街はたくさんの人出でにぎわっていた。
そして、これは昨日の空。もうなんだかすっかり秋のよう。
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