季節の色をうちの中に

去年の年末になって、いわゆる「来年の抱負」というものをふと思いついた。

「引越ししたら、少し年中行事に参加する」

参加するといっても、クリスマスイブにミサへ行ったり、8月1日の建国記念日に政治家の演説を聞きに行ったりするというわけではない。うちの中に少し季節の色を添えたいのだ。

子どもがいないせいもあって(と言い訳)、我が家では年中なあ~んにもしない。クリスマスツリーも飾らないし、イースターの卵とも縁がない。こういう生 活ってちょっと味気ないかも……と年末になぜかふと思った。大げさなことをやるつもりは毛頭ないけれど、メリハリがつく程度に行事を我が家にも取り入れよ うかな、と。

で、昨日の6日はキリスト教の三王礼拝の日だった。巷では小さなパンをいくつかまとめて焼き上げ、それをみんなで食べる。パン屋さんやスーパーでも買える。中のひとつに王様の人形が入っていて、そのパンを選んだ人はその日1日王様のように振舞える。

Partybrot我が家ではパンは週末くらいしか食べないが、クリスマス休暇でお店が休みのときにパンが足りなくなったら自分で焼こうと思ってイーストを買っておいた。そろそろ使わないと賞味期限が切れてしまうので、昨日久しぶりにパンを焼いた。

たまたま三王礼拝の日でもあるし、同じような丸い小さいパンをまとめて焼くし、それだったらついでに王様の人形も中に入れよう!と思い立った。が、人形なんかない。そこでマフィン用の紙の型をあれこれひねくり回し、ようやく頭と両手両足のある小さな人形ができた。

焼いたのは全粒粉とRuchmehlと呼ばれるミネラルやビタミンの多い小麦粉を半々使って作ったパン。黒オリーブ、ニンニクとバジルの刻んだもの、クルミなどがそれぞれ入っている。

このパンを今朝の朝食に食べた。夫には「どれかに人形が入っているからね」と通達しておく。オリーブ入りのパンのどちかに入っているんだ、うっふっふ。夫 がオリーブ入りを1つ取った。当たりかな?二つに切っても何も出てこない。あぁ、じゃああっちのパンに入っているんだ。と思っていたら「なんだ、こりゃ」 と言って、夫が口の中から何かを吐き出した。出てきたのは、人間の形などもはやかけらも残っていない紙の塊……。普通はプラスチックの人形が入っているの よね。やっぱり紙じゃだめか……。

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