南仏はやっぱり暖かい

師走だ。忙しい。何に忙しいのかというと、2泊3日で南フランスへ気分転換に出かけてしまったために、その分を取り戻さねばと思って気ぜわしいのだ。今か かっている仕事の締め切りは2月末。まだたっぷりあるじゃない、と思われるかもれしれないが、私の計算ではギリギリ間に合うかどうか―。そう思うと夜も眠 れない…わけではないけれど、翻訳者にとって一番大事なのは締め切りを守ること。いつも念頭から離れないのは確かだ。

といいつつ、やっぱりクリスマスやお正月はなんやかやで落ち着いて仕事ができる時期ではない。明日の大晦日は義妹宅でお祝いすることになり、年が明けたら訪ねたいファミリーもいる。

掃除機は夫がかけてくれたけど、トイレ掃除は私の役目でまだ終わっていない。ああ、気ばかりが焦る…のにこうやってエッセイを書いているのはどういうわけか。

高台から見下ろしたニース。右手が旧市街

高台から見下ろしたニース。右手が旧市街

それは南フランスが素晴らしかったからである。チューリヒから飛行機でたったの1時間でニースに着く。霧の下に埋もれていたチューリヒとはまさに雲泥の 差、ニースはまばゆい青空の下に広がっていた。大通り沿いのホテルは改築中だったが、そしてその大通りもトラム(路面電車)を新たに引くための大掛かりな 工事の真っ最中だったが、街は活気に満ち溢れ、人もパリ人のようにツンツンとしておらず、旧市街は楽しく、そしてイタリア料理が最高においしかった。フラ ンスなのにイタリアン?そう、私も南フランスを訪れたのは初めてで知らなかったのだが、地図を見ればイタリアはすぐそこ。地中海の魚が捕りつくされてし まった今では、ブイヤベースは高級料理で、あるのはムール貝とパスタばかり。

カンヌのビーチレストラン。魚介類がたくさん

カンヌのビーチレストラン。魚介類がたくさん

私たちのおススメレストランはニースのビーチに近い「la Voglia」。偶然入ったレストランだけど超人気で、2度目にここで夕食を取ったとき、食べ終わって夜9時過ぎに出ようとするとな んと長蛇の列!ヨーロッパでこんな待ち行列は見たことがない。値段は高めだが、量がけっこうあって、おいしい!魚介類のスパゲティを頼むと、大人の頭が3 つくらい入りそうな大きなお皿に入ってやってくる。もちろんムール貝がいっぱい。

ニースから電車でモナコ公国やカンヌ、ちょっと内陸に入ったグラースまで足を延ばした。どこの町でもクリスマスマーケットが出ていたけど、気温は20度近 く、半袖で歩いている人や中には海で泳いでいる人もいる陽気、クリスマスとはちょっと遠い雰囲気だったかな。でも、太陽の光を十分吸収して大満足。

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