昨年の暮れ近く、アパートの屋根の上にソーラーパネルが設置された。何年も前に話が持ち上がったが、話し合いの場となる家主会議が年に一度しか開かれないこと、パネルや設置工事の人材が不足していることなど、いろいろな理由で太陽光を実際に活用できるようになるまでに長い間待つことになった。まぁ、私自身は受け身で何もしていないので文句は言えない。
この冬は30年来の霧の多い冬らしく、暗い日ばかりだった。気温はそれほど低くないのに、木の枝に張り付いた霜がなかなか溶けない日が続いた。なので、せっかくパネルが設置されても、そして標高2千メートルくらいの場所では青空が広がっていても、我が家の上空には霧が立ち込め、太陽光はほとんど届かないのだった。
そんなしぶとい霧もようやく晴れ、今は毎日晴天が続いている。それと同時に花粉症にも悩まされることになるのだけれど、それでも太陽や満天の星空が見えるのはかなり嬉しい。そして、それとともに洗濯機や食洗器などの使い方も変わった。これまで電気代が安くなる夜間に洗濯ものや食器を洗っていたが、今は天気のいい日の昼間に機器を使う。天気予報に注意して、計画しながらの家事が増える。
太陽光の利用が増えているのはいいけれど、天気のいいときに全国の各設備から一挙に電気が送られると送電網が不安定になり、ブラックアウトを引き起こす可能性がある。今は電気を送ると、それと引き換えにいくらかのお金をもらえるが、ひょっとしたら逆にお金を払わなければならなくなるかもしれない。蓄電設備は今のところ、うちのアパートにはないけれど、いずれはそれも必要になるだろう。どちらにしても、冬の太陽光の少ないときほど電気が必要になるのだし。
去年は地域熱供給のための工事も施された。おらが村でも少しずつ温暖化対策が実現されている。
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