感動がたくさん

2年ぶりの日本から戻って早や2週間。今回の帰省はいつもにも増して楽しかった。東北の被災地ではかさ上げ作業が進み、変化があったことに安堵。そして、私のことを覚えてくれている人たちがいたことに感動。2014-06-25 10.36.14気仙沼・陸前高田・大船渡の人々の表情は2年前より明るくなっていたような……。まだまだ心労は続いていると思うけれど、みなさんが少しずつ震災前の日常に近づいているのを感じて、少し安心して帰途についた。気仙沼の陶磁器店「三事堂ささ木」さんにもまた立ち寄り、お椀のセットを買った。これでいただくご飯はいっそうおいしい。

その前に寄った福島県須賀川では、知り合いの女性が自然食レストラン「銀河のほとり」(http://plaza.rakuten.co.jp/ginga銀河のほとり 菜園nohotori/)に連れていってくださった。「心と体と地球のために」、レストランだけではなく自然に任せた畑を作ったり、講演を行ったりと精力的な活動を行っている店主の有馬克子さん。丁寧に説明しながら敷地内を回ってくださり、愛情たっぷりのお食事を用意してくださった。放射線の影響を巡って醜い言動も珍しいことではなくなってしまった日本で、有馬さんのような活動を行うのは容易いことではないはず。それでも彼女の声は力強く心に響く。多くの人に訪れてもらいたい場所だ。 

本館の隣に建つ倉庫の前で。くじけそうになったこともあったけれど、「もうこれよりほかにはできない」と有馬さん

本館の隣に建つ倉庫の前で。くじけそうになったこともあったけれど、「もうこれよりほかにはできない」と有馬さん

隅田川下り東京では、懐かしい友人たちと初めて隅田川下りへ。屋形船は想像していたよりモダンだったが、食事もおいしかったし、夕陽もすばらしかった。船に揺られながら、たくさん飲んで食べて、たくさん笑った。

石垣島は、天気予報を見ると、毎日くもりか雨。梅雨だから仕方ないか……と夫と二人、ちょっとうつむき加減に飛行機に乗り込んだが、機内のアナウンスでは「現地は晴れ」。あれ?到着してみると快晴ではないか。あれあれ?ホテルに着いて天気予報の話をすると、受付の男性が「当たらないんですよ」とにっこり。こちらもにっこり。結局5泊の間にほとんど雨は降らず、八重山そばや石垣牛を飽きるほど食べ、まだ人気の少ないビーチでのんびりと過ごした。

風光明媚な川平湾。毎日30度以上あったのでは

風光明媚な川平湾。毎日30度以上あったのでは

そして三重・伊勢志摩の実家では、家から車で20分くらいのところでホタルと再会。幼いころ、実家の庭で1匹か2匹、飛んでいるのを見た記憶がある。この辺は田んぼだ。車のウインカーを点滅させるとフラフラとこちらへ寄ってくる。ふと気づくと、服や車にもくっついている。全部で20匹くらいだっただろうか。「時間帯は遅いけど、行ってみよう」と車を走らせてくれた義兄に感謝。とても心和む風景だった。多いときには100匹くらい見られるそうだ。魔法のようだろうなぁ。熊野古道II

今回の帰省の第一目的は祖父の33回忌。実はスイスに住み始めてから法事に出席するのは、父のお葬式を除いて初めて。25年ぶりくらいに聞いたお経はとても新鮮で、美しかった。祖父熊野古道や父のことを思い出し、端っこで一人鼻をぐずらせていた。

今回初めて聴いたのが、義兄のライブ。懐かしいフォークソングのデュオで、相棒も知っている人だったので楽しみにしていたのだが、思っていたよりずっと上手くて、ここでも涙が出そうになるくらい感動。https://www.facebook.com/hiroo.koyama.50?fref=ts

そして、ずっと姉と行こうねと言っていた熊野古道。観光業に携わっている甥っ子がすべて手配してくれたおかげで、素晴らしいガイド付きで、静かに年月を重ねてきた古道の一部をゆっくりと堪能することができた。いにしえの知恵、自然の力、そして人とのつながり。今回の日本滞在での体験の総まとめ。

 

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