12月23日から28日まで休暇を取った。23日は夫の誕生日で、夫は今年初めて、会社のみんなにお寿司を持っていくと約束(スイスでは誕生日にケーキやら何やら、みんなに配る習慣がある)。作るのは当然、わたしだ。
朝7時に起きて米をとぎ、ざるにあげて置いておく間にシャワーを浴びる。10人強が何個か食べられるくらいの量というので、1リッ トル(合で量れる入れ物がない)分のご飯を炊いた。わたしは炊飯器ではなくお鍋でご飯を炊いているが、これだけの量を炊くのは初めてかも……。「中ぱっぱ」の段階で、このことにふと気がついて、ちゃんと炊けるかどうか不安がよぎる。でも、蒸らしたあとにちょっとドキドキしながらふたを開けたら、つやつや のご飯が炊けていた。やっぱり、コシヒカリはつやが違うなあ。
にんじん+しいたけ+卵の太巻き、たくあんの細巻き、かっぱ巻き、鉄火巻き、カリフォルニアロール、アナゴと甘えびの握り、おいなりさん……。これだけあ れば十分だろう。アナゴは夫が不気味がってあんまり作らなくていいと言う。ナマモノを食べないわたしは、甘エビを調理済みのエビの冷凍と間違えて買ってし まい、ご飯を握ってさあ載せようというときになって初めて気がついた。がが~ん。しかたがないので、ご飯の上に2匹ずつエビを載せ、チャイブで縛り止め た。後でネットで見てみたら、まあこんな感じで食べるらしいので一安心。約3時間でお仕事終了。間に合うかどうか少し心配だったけれど、余裕で終わった。 うっふっふ。
会社へ持っていく入れ物に入りきらなかった分がたくさんあったので、隣人の1人暮らしのドイツ人男性に少しおすそ分け。残りはわたしのお昼に。なんだか、 たくあんばかりがたくさん。おいなりさん1個だけ。太巻きとカリフォルニアロールは端っこの形が崩れたところをお腹の中に片付ける。
会社にはまだお寿司を食べたことがないという人もいて、甘エビやアナゴなんかみんな食べてくれるのだろうか、半分以上残って返ってきたらどうしようと不安がまたよぎる。でも、お寿司は大好評だったようで、大安心。よかった。
アナゴは冷凍もの、おいなりさんも缶詰と手抜きもいいところだったので、これは日本の食品が好評だったということだ。なんにしても、とにかく人に喜んでもらうということはうれしいもの。
で、今日のお昼頃、お隣さんが「入れ物を返しに行くから」と電話をかけてきた(彼はいつもまず最初に電話をかけてからやってくる)。返ってきた入れ物の中 には、お寿司の代わりにプラリネがたくさん並んでいるではありませんか!この心遣い、とっても彼らしい。わたしだったらきっと「おいしかったよ、ありがと う」と器だけ返しているに違いない。
そうそう、お寿司を持っていったとき「今日は彼の誕生日で……」と説明を始めたら、何と彼の誕生日は12月22日だった。このアパートに住んで13年、初 めて知ったこの事実!来年の今ごろは、わたしたちはもうここにはいない。もっと早く知っていたら、一緒ににぎやかにお祝いできたのに。
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