今年のハイライト

今年のハイライトは無事通過していった。

火曜日、ジュラ地方へのろう者との日帰り旅行は、親切な運転手さんと懐かしい顔、新しい顔、気心の知れた仲間と一緒に事故もけがもなく無事終了。天気は今ひとつだったけれど、行ったことのない地方にまで足Frankreichを伸ばしたので、なんだか得した気分。ス イスとフランスの国境にある小さな湖(Lac des Brenets)で舟に乗り、レストランで食事をしたあとまた舟で同じ場所に帰ったのだけれど、湖の向こう岸はもうフランス。レストランの後ろにある小さ な橋を渡ると小さな滝へ行けるのだが、そこはもうフランスだった。でも、チェックは何もない。左の写真はフランス側。ハイキング道の標識がスイスとは違 う。帰りビール湖にある小さな町で休息。このTwan(トゥヴァン)という町は夫の母方の祖母が昔々住んでいた町なので、遠出の帰りなんかに何度か立ち 寄ったことがある。駅の向こう側は湖。週末の大雨でスイス各地に大きな被害が出ているときだったのでここはどうかと見に行ってみた。そしたら、やっぱり湖 がかなり増水して公園の芝生も水浸し。柳の下のベンチはすっかり水Thunerseeに浸かっている。たぶん住宅は山の傾斜の方に立っているので被害はなかったと思うけれど、ベルンや中央スイスではひどい様相だ。テレビのインタビューで声を詰まらせている人を見るといたたまれなくなる。

水曜日、木曜日は通訳のお仕事。今回はチーズ工場の見学や商談。通訳でも翻訳でもそうだが、私には専門がないので、私の一般知識でできそうなお仕事はすべ て引き受けさせていただいている。だから、逆に勉強させてもらうことが多い。今回もチーズについてだいぶん勉強させていただいたし、チーズ工場の見学もと てもおもしろかった。それに、いつもそうだけど、クライアントの方々がまたいい方ばかり。楽しくお仕事させていただいた。そして、最後にいつも思うのが 「私の通訳で十分だったかしら」ということ。翻訳でも通訳でも「正直な感想を聞きたい!」といつも思う。

そして金曜日。朝、知人の娘さんを空港へ迎えに。彼女はお父さんの仕事の都合で家族揃ってスイスへやってきて、お姉さんと一緒にインターナショナルスクー ルへ通っていたのだけれど、両親は先に日本へ帰国、残っていたお姉さんももう卒業して、今年1年は一人で学校を終えなければならない。6時半に着陸してい たのに、私が迎えに行ったのは8時半過ぎ。長い間待たせてしまった…。チューリヒ中央駅でちょっとおしゃべりして11時ごろ彼女は電車で寄宿舎へ。

私はいったん家へ帰って、お母さん、つまり私の友人(彼女は日本で手話通訳をやっている貴重な友人)が彼女にたくさん持たせてくれたお土産をおき、昼食を 食べてから再び中央駅へ。ここでノーベルトやドリスと待ち合わせてコミュニケーション・アシスタントコースのワークショップへ向かう。この日はアッシャー シンドロームの人用の手話や盲ろうの人用の手話を習った。なかなか興味深かったけど、私たちにはもっと練習が必要みたい。机上の知識が多くて実地が少ない ので、批判的な声がだんだん大きくなっている。その声にはもちろん私も納得しているけれど、このプロジェクト的なコースにはやっぱり限界があるのもしかた がない。帰りの電車には仲間が多い。中央駅で別れ際にまた話が弾み、というか、私が手話通訳のコース仲間にいろんな質問をして、彼女がまた親切ていねいに 答えてくれたため、いつまでも立ち話が続いた。

その後はもう一つ、最後の楽しみが待っている。大正大学カウンセリング研究所の村瀬教授にお目にかかることになっていたのだ。ホテルの部屋のドアを開けて くださった村瀬教授は、小柄で上品でいつもにこにこと笑っていらっしゃる暖かなおばあちゃまといったふう。教授は聴覚障害者の心のケアを研究されている。 もっといろいろとお話をお伺いしたかったけれど、日本から着いたばかりで3日後にはまたお帰りになるという強行スケジュールなので、次の機会を楽しみにす ることにした。このときは村瀬教授ばかりではなく、新たに2人の日本人女性とも知り合い、刺激を受けて帰宅。誘ってくれたK子さんに感謝。

こんな一週間のあとの土曜日はぐったり。毎日ちゃんと睡眠は取ったし、朝もこれといって疲れは感じていなかったけれど、やっぱり緊張の日々が過ぎ去ると一挙に疲れが出るものなんだ。この週は本当に多くに人に出会っていろんなことを体験した。まさに今年のハイライト。

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