大勢の人と過ごした1日

昨日は楽しい一日だった。

午前中はドイツ語の先生がチューリヒの歴史案内を計画してくれて、夫も交え、約30人の生徒やその家族・友人とともに旧市街を散策。集合は9時50分に中央駅。この日は、去年おととしと私も参加したろうのお年寄りの休暇旅行が始まる日でもある。この集合場所もいつも中央駅だし、時間もいつもこのくらいだ。 ひょっとしてひょっとしたら…ときょろきょろしていたら、やっぱりいた!3人だけだけど、見つけた。すぐに駆けて行って『ハロー!」と手を振って挨拶。向 こうもびっくりしていたが、とても喜んでくれた。今回参加できないのはやっぱりちょっと残念。でも、参加人数が少なすぎるので随行者の数も減らされ、健聴者であり、介護もほとんどできない私がはずれることになってしまった。しかたがない…。

そのあと、ドイツ語生徒の方はぞろぞろと出発。16年住んでいても、そして夫はれっきとした旧市街育ちでも、初見聞することばかり。ただの警察所だと思っ ていた建物が実はその昔、チューリヒ人専用の孤児院だったり、先日発見されたロシア兵骸骨の存在のいきさつを聞いたり。先生は歴史家だけあってすごい博識 だ。いろんな数字もたくさん頭の中に詰まっている。感動的なくらい。いいなあ。私はもともと物覚えが悪いから、ひじょーにうらやましい。

約30名の中には日本人女性ももうひとりいた。名簿をもらっていたから、行く前からわかったいたのだけれど。彼女もずいぶん前にゲーテのクラインを取って いて、「ここに住む限りは、やっぱりもうちょっとドイツ語ができなくては」とグロースのコースに通い出したのだそうだ。頭のよさそうな、優しそうな女性 だった。ゆっくり話ができなかったのがちょっと残念。

この散策は12時に終わる予定だったのがちょっと延びてしまったため、先生へのお礼のことばも忘れて私たちは車へ急いだ。12時半から別の町で約束があっ た。おもに医療関係のボランティアを行っている日本人グループCTJがこの日バザーを開き、そこで昨年に続いて手話のデモを行うことになっていたのである。日本人でもう一人手話を習っているMさんと二人で、12時半から3時半までの間に二回デモを行う予定だった。

私が会場に着いたのは1時前じゃなかっただろうか。去年より人出が多いかな。活気に満ちている。うろうろしていたら、Mさんがやってきた。お腹がすいてい たので先に腹ごしらえ。そこでおととしのろうのお年寄り休暇のときに一度お会いしていた神父さん(牧師さんかもしれないけど)と再会。CTJの責任者の一 人のお知り合いで、手話のデモをやるから見に来てはとお誘いしたのだそうだ。彼は聴覚障害者にミサを執り行っている人である。彼らとディスカッションして いる間にも時間は刻々と過ぎ、そろそろ始めようかというときにノーベルトがやってきた。彼とドリスも誘ったのだ。彼にも参加してもらうことにして、3人で デモを開始。今年もたくさんの方が参加してくださった。いい加減な打ち合わせしかしていなかったので「ひゃ~、ちょっとまずかったかな」と思ったけれど、 後から聞くとなかなか好評だったようで一安心。実際に手話で会話をしているところを見てもらえたのがよかったらしい。それにノーベルトはなんといっても先 生暦10年のプロ!やっぱりうまい。このデモ中にドリスとご主人のセミもやってきた。デモが終わってからは、またお食事。ノーベルトもどら焼きやら水菓子 やらをおっかなびっくり試している。ドリスとセミも興味しんしん。来てもらってよかった。CTJの方々にはお世話になりました。おいしい日本の食べ物もご ちそうになったし。2回目はもう時間が足りなくて中止。なんだか食べに行ったみたい。

この日はほかにも久しぶりに会う人がたくさんいて、ゆっくり話はできなかったけどとても楽しかった。今度は時間を取ってゆっくり会いたいな、とそのときは思うのだけれど、そのうちだんだん日々の生活に追い立てられて忘れてしまうのよね。いけない、いけない。

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