エーゲ海に遊ぶ

今年の7月は、気象の記録が始まって以来の暑い夏だった。その暑さは8月に入っても続き、巷の湖水浴場やプールは人・人・人であふれかえっていた。でも、私はまだ湖で泳いでいない。水に浸るのが好きな夫も、「仕事が終わってから泳ぎに行く?」と聞いても「いい」と言う。そのわけは「もうすぐ夏休みで、10日間海で泳げるから」。

行き先は、私がず~っと行きたかったギリシャのサントリーニ島。教会の真っ白い壁と青いドームが明るい海に映えている写真で有名なエーゲ海の島。行った誰もが「素晴らしいところ」だと言う島。

往々にして、いい評判を聞いてからそれを見たり聞いたり体験したりするとがっかりするものだけれど、この島は違った。私の期待に見事に応えてくれた。毎年塗り直されるという建物の壁は白くくっきりと浮かび上がり、海も透明で美しく、食べ物もワインもおいしい。物価も思っていたより安かった。まあ、スイスフランが高いから、ということもあるのだろうが。

B&Bの中庭もいい感じ

B&Bの中庭もいい感じ

私たちが滞在したのは、一番大きな町Firaの隣のImerovigliという村。有名な、岩の中に作られた建物ではなかったけれど、一番上に建っている部屋だったので、見晴らしは最高だった。

歩くたびに写真を撮りたくなったのは、夕陽で有名な北部の町Oia。Firaほど狭苦しくなく、空気が通っている感じ。街並みも、どこを見ても美しい。とある路地でフォトギャラリーを見つけ、いくつか写真を購入。キッチンの壁を飾ってくれている。

驚いたのは、夜、よく霧が出たこと。エーゲ海の島に霧が出るなんて思っていもいなかったので、初めて見たときはびっくりした。朝の9時10時にようやく晴れる。知らずにビーチタオルなんかを朝までバルコニーに干しておくと、返ってびっしょりになってしまう。床も、雨が降ったのかと思うほどに濡れていたり。ホテルの人に聞くと、いつもはかなり強い北風が吹くのに、今年はあまり吹かず、熱気がとどまっているかららしい。そのため湿度もかなり高かったよう。気温もいつも30度を超えていたので、ちょっと動き回るともう汗びっしょり。そのあとの海水浴は何とも言えず、快感。

部屋の窓から。海にはいつもクルーズ船が浮かぶ

部屋の窓から。海にはいつもクルーズ船が浮かぶ

ギリシャ危機でどんな様子かと思っていたけれど、サントリーニはたぶん平常通りだったのだろう。スイス人の声はあまり聞こえてこず、イギリス人やフランス人が多かったような。でも、一番目立っていたのは中国人の姿だった。それでも彼らのピークは冬だそうで、ヨーロッパ人はもちろん冬にはサントリーニへ行かないので、1月2月、島はもう中国人ばかりだという。ただ、彼らのマナーはやっぱり批判の的だった。

レンタカーを借りた翌朝、いきなりタイヤがパンクしていて、自分で取り換えてガレージでパンクしたタイヤを修理してもらわなければならなかったこと以外は、平穏無事に過ぎた休暇。今日からまた平日に戻って、なんだかもう懐かしい気分だ。

北部の美しい町Oia

北部の美しい町Oia

白いビーチはないけれど、海は透き通っていて気持ちいい

白いビーチはないけれど、海は透き通っていて気持ちいい

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