フランス語圏の休日

今年はなんという夏だったのか(すでに過去形)。こんなに雨の多い、寒い夏はひょっとしたら経験したことがないかもしれない。雨は嫌いではないけれど、暗い日が続くと心もやっぱりなんとなく暗くなる。

昨日も朝からどんより。夫が7年ぶり2回目のアメリカ出張で1週間近く留守にしているので、こちらもフランス語圏の知人たちに会いに、1泊でレマン湖の方へ出かけることにしていた。仕事関係の知人に集まってもらってわいわいやりたいと思っていたのだけれど、夏休みから帰ったばかりで忙しい人やこれから休暇に出るという人、友人が遊びに来ているという人などばかりで、結局会うことができたのは泊まらせてもらった知人1人。でも、彼女もずっと翻訳・通訳をやっているので、興味深い話をたくさん聞かせてもらった。雨のレマン湖畔のレストランでおしゃれなランチを取り、傘を差しながら旧市街や湖畔を散歩し、彼女の自宅で日本語を流暢に話すご主人を交えて手作りの夕食をご馳走になった。気がついたらほぼ12時間しゃべり通し・・・。記録だ、きっと。

Genfersee今日は朝早く仕事に出かけていったご主人に挨拶もせずゆっくりと寝てしまい、窓の明るさに期待感を抱きつつ起床。お昼には別の町で元上司と久しぶりに会う予定だった。その約束の町に向かって走る電車の窓からは、昨日とは「別人」のようなレマン湖が、背後の山を青色に染めながら静かに輝いていた。

世界遺産に指定されている美しいブドウ畑も今日は青々と広がっている。

Lavaux元上司は1年半前に定年退職した。私が会社を辞めたときに会いに来てくれて以来2回目の再会だ。人の顔というものはその時々の精神状態で本当に変わるものだが、彼も仕事のストレスがなくなった生活を心から楽しんでいるようで、目の辺りがとてもゆったりとやさしくなっていた。

彼の友人がやっているという旧市街にあるレストランでランチ。ここも、豪華ではないけれどセンスのいい内装で、腕の確かな、それでいて比較的安価なお料理を出す良心的なレストラン。さすが、彼の友人だ。

2時間ほどかけてゆっくり食事を楽しみ、たくさん笑った後は、また別の町にある美術館に寄って帰ろうと思っていたけれど、ゆっくり鑑賞する時間がなくなってしまったので、そのまままっすぐ帰宅。1泊2日の「会う旅」。人と話すのってやっぱりいい。

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