勇気がない・・・

ちょっと弱音を吐いてしまうけれど、体も心も少し疲れを感じている今日この頃。夏バテだろうか。

今日も暑い。最高気温は30度を越えるという。お昼、帰宅のためトラムの停留所に向かう。ちょっとした広場になっていてキオスクもあり、ビストロテーブル もいくつか外に置かれている。缶ビールを前に、椅子に座って眠っている男性がいた。ここにはときどき依存症の人が2、3人たむろっているので、特に珍しく はない光景だ。

そのテーブルを通り過ぎ、トラムに乗る場所まで行くと、なんと地面に胡坐をかいて座り込み、背中をぐっと丸めて両膝の間に頭を突っ込んで寝ている若い男性が見えた。横になっているわけではなく、丸くなっているのだ。

気分が悪いのだろうか。声を掛けるべきだろうか。缶ビールが置いてあるので、彼も依存症の一人に違いない。放っておいて欲しいのか、声を掛けて欲しいのか、よくわからない。じっと見ていると、トラムが来た。曇った心のまま、トラムに乗った。

「やっぱり声を掛けるべきだったかな」「警察に連絡したら、介護をしてくれるのだろうか。それともやっぱり迷惑だと思うのだろうか」。彼のまるまった体が まだ頭から離れない。そうでなくてもブルーな気分がさらに重くなる。人通りが多い広場なのに、声を掛けようとする人は一人もいなかった。そして、私もその 仲間だった。

中央駅で電車に乗り換える。次の駅で下りて、地下でさっと買い物をするつもりだった。ホームの階段を降りると、またいた!今度は若い女性だった。地べたに 座り込んでいる。やっぱり缶ビールがそばにある。彼女は寝てはいなかった。ただ、立っているより座っている方がラクだから、といった感じだ。彼女を見て、 少し救われた。いまどきの若いアルコール依存症患者は地べたに座って休むんだ、と思ったのだ。声を掛けなかったことに対するひけ目は残るが、彼はきっと大 丈夫なんだろうと思った。

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