大好きな作品『香水』

今年の秋は本当に暖かい。記録的な暖かさだそうだ。あと一ヶ月でクリスマスなんてうそみたい。これも温暖化のせいかしら。ああ、世の中の政治家はこんなにのんびりしていていいのかなあ。

もう2週間前になるのだろうか。やっとのことで念願の「香水」を観に行ってきた。旧市街の真ん中にある小さな映画館に入ったのは5時半前。平日だったの で、会社員には厳しい時間だ。封切されてからもう2ヶ月も経っているこの映画を観に来たのは、私たち夫婦のほかはなんと女性が一人だけ!100人以上は入 ると思われる空間に座っていたのはたったの3人だったのだ。こんなことはもう二度とないかも…と夫の携帯で写真を撮ってもらったが、彼は保存し忘れて ぱぁ。ま、いいや。映画館を出たあと、旧市街育ちの夫は「なんだか、哀しいね」とつぶやいた。あの映画館はもうすぐ閉鎖されるそうだ。ここでも小さな店が 廃業に追いやられるのか…。

ところで、映画の中身はというと-よかった。原書と同じく、ヒジョーにグロテスクだった。何百年も前のパリはあんなふうに汚かったんだ~とヘンに感心 してしまった。1つ、やっぱりなあ、と思ったことは、本だと可能かなと思えることも、映像にすると「うそだ~、それ」と思ってしまうことだ。本の中では自 分で勝手に想像が膨らみ、何となくすべてが現実に起こりそうに思える。でも、それを実際に見てしまうと、ちょっと無理が生じる。ま、これはしかたがないの かな。全体としてはとても満足。でも、グロテスクが苦手は人にはおススメしない。

この日は実は、年に二度訪れる私たちの結婚記念日でもあった。前日、義母の家で夕食をいただいたときや、映画館に入る前なんかもちゃんと覚えていたのに、 そのあところっと忘れてしまい、翌日、夫に言われて初めてまた思い出した。確か、映画のあと、ああ、そうそうタイ料理を食べに行ったのよね。初めて行った レストランだったので、食べることにばかり集中していて、記念日のことはすっかり忘れてしまったんだ。いつも、こう。前日までは「明日は結婚記念日だよ」 と言えるのに、当日になるとなぜか忘れてしまう。相手も忘れてるんだから、まあいいか。

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