ありがたい義理家族の存在

私たち夫婦には結婚記念日が二回ある。 私のふるさとの小さな神社で式を挙げた日とスイスの市役所で署名をした日だ。その記念日ももうすでに15回を数えた。

でも、二人ともそういうことには無頓着で、次の日になってから「あ、昨日は結婚記念日だったね」と気づくことも少なくない。15回目の記念日もほとんどそ ういう感じで、私はドイツ語のコースで夜は留守。夫が一人で留守番をしているところに義理の母から「おめでとう!」と電話がかかった。

時間は飛んで、おとといのこと。イースター連休に入り、夫の家族を呼んでうちで夕食。義理の母はいつもどおり、何やらいっぱい抱え込んでやってきた。ウサギのパンをうちと義理の妹家族に一つずつ。「初めて焼いたのよ。こっちは首が取れちゃった。つまようじで止めてあるんだ」なんてかわいい。うちにはもう一 つプレゼントがあった。「これは結婚記念日のお祝いよ。15回目って大切な記念日だからね」イースター用のチョコレートの詰め合わせだ。「下にまだ別のものが入っているからね」と注意がつく。彼女は現金をプレゼントするときにそれでデコレーションをしたりする。昔、お札がリボン代わりになっているのに気がつかず、捨ててしまいそうになったことがある。友人の赤ちゃんがたまたま見つけてくれた。冷や汗…。

本人たちより結婚記念日を大事に思ってくれる義理の母。その気持ちがとてもうれしい。普段はそれほどしょっちゅう連絡を取っているわけでもない。でも、夫 ひとりを頼ってはるばる遠い東の国からやってきた娘(過去形にすべき?)のことを気遣ってくれているのがよくわかる。つかず離れず、ちょうどいい距離感だ。口の悪い夫が私をののしると、義理の母も妹も真剣になって怒ってくれる。涙が出るほどありがたい。

イースターといえばスイセン。緑のじゅうたんによく映える

イースターといえばスイセン。緑のじゅうたんによく映える

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