北風の思い出

昨日の3月1日は、30年ぶりの記録的な寒さだったのだそうだ。確かに寒い。ここ数日、北風も強かった。午後、自転車に乗って買い物に行くと、耳が千切れ そうに痛い。まるで日本の冬のようだ。スイスの冬、気温は低いが、強い風が吹くことはあまりないので、体感温度は日本の方が低いくらいである。だから、自転車に乗って冷たい風に顔をさらしていると、高校時代に冬も夏も自転車で通学していた頃を思い出した。もっと小さかった頃、吹きすさぶ北風の中、田舎の狭い道を自転車で走っていた頃を思い出した。私が自転車で買い物に行くというと、夫はあきれた顔をするが、「あの頃とおんなじ!こんな北風なんかへっちゃら だ」空が曇っていたら歩いていたかもしれないが、明るい青空だし、道路も凍っていそうにないし、自転車で大丈夫。

午後、ベッドの上で眠っていたモグリが突然顔を上げて、クンクン、クンクン。明るい日差しの中で、目を細めながら少し開いた窓の方へ鼻先を向けている。

「春が来たんだ!」

モグリは春を嗅ぎ取った。まだ雪が積もっているけれど、気温は零下が続いているけれど、春は確実に近づいている。モグリはそれを知っている。今度外へ出たら、木々の枝をよく観察してみようかな。

0 comments:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください